|
 |
商品説明 「理解する数学」講座の基本姿勢 数学の学習において,大事な内容ほど,それを暗記してはならない。公式類を暗記すると,定期試験は解けるので,できるようになった気がする。実力が上がることなく点数が上がるというこの現象を,学力ドーピングという。 覚えた公式を適用して具体的な問題を解くことは,実は数学の営みではない。具体(目の前に見える現象)と抽象(背後に隠れた原理)の間を行き来する。抽象から具体へ,という向きの演繹的思考方法に,数学の特質がある。だから,結論を覚えることに大した意味がない。プロセスや構造を理解することが重要である。このような態度を取らない数学の学びは,残念ながら偽物である。覚えたことは必ず忘れる。人の記憶とは儚いものである。 だから,大事なことは覚えない。理解する。 しかし,理解すると,体に染みこんで,もう忘れない。気がついたら,覚えてしまっている。知識が知恵に変わる瞬間だ。これが学習貴族の常識。貴族の常識を共有しよう,ということを目指す講座である。もちろん,トップレベルの大学の要求とも合致している。単なる理想論ではない。現世ご利益(入試の合格)とも整合している。 「理解する数学」講座にて取り上げる問題 数学の学びには量と質のいずれもが必要ですが,この講座でその両方を追い求めることはできません。「量」(例えば反復練習)は皆さんの努力に任せ,講座では「質」を追求します。1回3時間の講義のなかで,問題数を絞り込み(例えば6問程度),各々の問題を深彫り(深耕)します。それに値する問題を素材にして,各分野を深く理解することで,世界観を身につけます。テストの点数を上げるためにはたくさんの問題を解かなければ,と焦ることはありません。「急がば廻れ」(Festina Lente)というものです。 【グレード3】は,3年生(理系)を念頭において講義します。理論を理解することに軸足を置きます。一般に微分・積分の学習で必要となる反復練習は,各自の努力でお願いします。 【グレード3】(数学III,全8回) 第1回:複素数平面 ①直交形式と極形式,②ド・モアブルの公式, ③複素数の幾何学 第2回:二次曲線 ①標準形,②焦点と準線,③離心率 第3回:関数・極限 ①逆関数〜合成関数。②関数の極限,③数列の極限 第4回:微分法 ①微分公式,②グラフ描画,③応用 第5回:積分法 (1) ①置換積分法,②部分積分法,③区分求積法 第6回:積分法 (2) ①定積分の関数,②定積分と漸化式,③定積分と不等式 第7回:媒介変数表示と極方程式 ①媒介変数表示,②サイクロイド類,③極方程式 第8回:微積分総合問題 ①微分と不等式,②積分と不等式,③はさみうちの原理
| |